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『避難所開設を知る』
1期目4年間の歩み・16回連載の5回目
2018年は2度、台風が強い勢力のまま近畿地方に近づきました。
9月3日の21号の時、私の知る限りでは地元として初めて、小学校の体育館に避難所を開設することになりました。自主防災防犯会防災士会の一員として開設に携わりました。
それまで、研修を受け、訓練にも参加していましたが、本番の実践はやはり違いました。簡単なことではありませんでした。特に認識を新たにしたのは、体育館の居住性の低さです。広いスペースの一角に体育用のマットを敷き、周囲にイスを配置する程度です。避難所で必要なものは、基本的に自分で持ち込むことを知っていましたが、その実情が体感できました。「地域の方々に伝えていかなければ」と思いました。
災害への備えは、広範囲にわたります。災害発生(非日常)の状況を想像して積み重ね、災害が発生した時の経験や明らかになった課題をプラスして、より確かなものにしていく。防災の準備はこの繰り返しです。
経験者と未経験者、行政職員と市民など、個人の事情や立場によって、防災に対する認識はまちまちです。
私はそれらの事をふまえ、市民と行政、地域防災と行政防災施策のマッチングに力を尽くしています。
ちなみに今年の9月5日(日)の午前中、奈良市では総合防災訓練(市民いっせい避難訓練)の実施が予定されています。コロナの状況にもよりますが、この機会に、多くの地区で防災訓練などを計画されると思います。是非、ご参加をお願いします。
【6回目につづく】